
秋は、バイクにいちばん気持ちよく乗れる季節だ。暑さで消耗しないし、虫も減るし、空気が澄んで景色がいい。
ただ、服装はいちばん難しい。朝は寒いのに昼は汗ばむ。走ると冷えるのに、止まると暑い。夏みたいにTシャツ1枚では出られないし、冬みたいに着込むと日中どうにもならない。
この記事では、ショベルヘッドのチョッパーに乗っている俺が秋に実際に着ている27アイテムを、カテゴリ別に全部出す。サイズも使用年数も実物ベースで、良いところだけでなく合わなかった点も書く。夏の装備は別記事にまとめているので、季節が戻ったらそちらを見てほしい。
先に結論|秋の装備は「厚い1枚」より「薄い2枚」

アイテムを個別に語る前に、秋のバイクウェアで一番大事な考え方を書いておく。ここを外すと、何を買っても失敗する。
厚い1枚より、薄い2枚。これに尽きる。
秋にやりがちな失敗は、朝が寒いからと厚手のジャケットを1枚着て出ることだ。走り出しは正解でも、昼になると暑くて脱ぐしかない。そして脱いだら荷物になる。
ここがチョッパー特有の問題で、カウルもトップケースもリアキャリアも無い車体では、脱いだ上着の置き場が本当に無い。腰に巻くか、シーシーバーにくくりつけるか。どちらも見た目が崩れるし、走行中にバタつく。
だから俺はシャツの上にベストを重ねる形に落ち着いた。ベストなら脱いでもかさばらないし、袖が無いぶん暑くなりすぎない。それでいて胴回りの風は止まる。バイクで冷えるのは主に胴体だから、ここを止めるだけで体感がまるで変わる。
秋の3枚構成
- ベース:無地のヘビーウェイトTシャツ(9月は半袖、10月からは長袖)
- ミドル:長袖シャツ、またはヘビーウェイトの長袖
- アウター:ベスト(11月に入って寒ければ、この上にコーチジャケットを重ねる)
この3枚で、9月から11月までほぼ乗り切れる。気温が上がったらベストを脱ぐ、下がったら前を閉める。それだけで調整できるのが強い。
寒さ対策は「胴 → 手 → 首」の順番で足す
もうひとつ、順番の話。秋が深まるにつれて寒くなるが、体のどこから限界が来るかには順番がある。
- 胴:最初に冷える。ベストで止まる
- 手:次に来る。10月下旬から指先が痛くなる。ここは電熱が効く
- 首:バンダナやネックウォーマーで十分
- 足:ブーツにしていれば秋のうちは困らない
逆に言えば、いきなり全部を揃える必要はない。胴から順に足していけば、無駄な買い物をしなくて済む。
気温別|何度で何を着るかの早見表
もっと具体的に。俺が実際に気温で何を切り替えているかを表にした。日中の最高気温ではなく「出発時の気温」で判断するのがコツだ。朝7時に出て夕方帰るなら、朝の気温に合わせて夕方の冷えにも備えることになる。
| 気温の目安 | 上半身 | 足元 | 頭 |
|---|---|---|---|
| 25℃以上 (9月上旬) | タンクトップ or 半袖T +長袖シャツ | スニーカー | 半ヘル |
| 20〜25℃ (9月下旬〜10月上旬) | 半袖T+長袖シャツ +ベスト | スニーカー /ブーツ | 半ヘル 〜ジェット |
| 15〜20℃ (10月中旬〜11月上旬) | 長袖T+長袖シャツ +ベスト | ブーツ | ジェット |
| 15℃未満 (11月中旬〜) | 長袖T+シャツ+ベスト +コーチジャケット | ブーツ | ジェット +バンダナ |
この表を見て分かる通り、変えているのは「一番下」と「一番外」だけだ。真ん中の長袖シャツは9月から11月までずっと同じものを着ている。だから中間着に良いものを1枚買っておくと、秋の3ヶ月がまるごと楽になる。
以下、この順番に沿ってカテゴリ別に挙げていく。
【2026年秋】今いちばん出番が多い3点
27個を全部読むのが面倒な人のために、今シーズンいちばん着ている3点を先に出しておく。迷ったらこの3つでいい。
- シュガーケーン ウォバッシュストライプ ワークベスト(重ね着の主役)
- 長袖シャツ(その下に着る1枚。ネルシャツ、シャンブレー、ワークシャツを気分で回す)
- プロクラブ ヘビーウェイト長袖(一番下に着るベース)
この3枚がそのまま「薄い2枚+ベース」の構成になっている。以下で1つずつ詳しく書く。
重ね着(アウター)|秋の主役はここで決まる
① シュガーケーン|9oz. ウォバッシュストライプ ワークベスト(SC12654)

秋の主役。というより、この記事を書こうと思った理由がこのベストだ。
ウォバッシュストライプは、インディゴの生地に細かいドット状のストライプが入った柄で、もとは鉄道員や作業員のワークウェアに使われていた生地だ。派手ではないのに、無地のシャツの上に重ねると一気に情報量が増える。色数を足さずに見た目が決まるのが良いところで、これがチョッパーの武骨さと相性がいい。
スペックと実寸
| 品番 | SC12654 |
| 価格 | 20,680円(税込) |
| 生地 | 前身頃:9オンス インディゴ・ウォバッシュストライプ 後身頃:11オンス デニム |
| 俺のサイズ | 40(L) |
| 公式実寸(40) | 肩幅39.0 / 身幅54.5 / 着丈63.0(cm) |
身長170cm・体重70kgで40(L)。シャツの上に重ねる前提なら、これでちょうどいい。ジャストで着たいならワンサイズ下でもいいと思うが、重ね着が目的のベストでジャストを狙うと、中に着るものが制限されるので勧めない。
バイクで着てどうか
実用面で効くのは2つ。胴の風が止まることと、ポケットが増えることだ。
シャツ1枚で走ると、前立てのボタンの隙間から風が入ってくる。ベストを重ねるとこれが止まる。体感で言うと、気温3〜4℃ぶんくらい違う。しかも袖が無いので、腕は自由なままだ。
ポケットは胸に1つ、フロントに2つ、右胸の内側にもう1つ。チョッパーは物を置く場所が無いので、身に着けられるポケットは正義だ。ガソリンスタンドでカードを出すとき、いちいちバッグを開けなくて済む。
正直に言うと
2万円を超えるので、ベストとしては安くない。「とりあえず1枚」で買う価格ではない。
それと、これ1枚で真冬は無理だ。袖が無い以上、限界は11月あたりまで。そこから先は上に羽織りが要る。あくまで「秋を最大限に走るための1枚」として見てほしい。
② コーチジャケット|11月に入ったらこれを足す

ここまでベストで押してきたが、11月に入るとベストだけでは足りない日が出てくる。そこで足すのがコーチジャケットだ。
俺は4枚持っている。同じ形を色違いで買い足すくらいには、秋にこればかり着ている。
なぜ秋のバイクにコーチジャケットなのか
理由は4つある。
- 薄いのに風を止める。中綿が無いぶんかさばらず、それでいて前を閉めれば胴の風は完全に止まる
- 脱いでも小さくまとまる。ここまで何度も書いてきた「脱いだ上着の置き場が無い」問題に、いちばん現実的な答えを出せる
- 襟が立たない。スタンドカラーやボアの襟だと、ヘルメットを被ったときに首まわりで干渉する。コーチジャケットの浅い襟はそれが無い
- 前が全開になる。信号待ちで暑くなったら開けるだけで温度調整できる。かぶり物では出来ない
着方|ベストの上から重ねる
ベストと二択ではなく、ベストの上に重ねるのが正解だ。ベストで胴を止めて、ジャケットで全体を包む。この形なら日中に暑くなってもジャケットだけ脱げばよく、その下にはまだ完成したコーデが残っている。
ここまで書いてきた「薄い2枚」の考え方が、そのまま3枚目まで伸びるだけの話だ。厚い1枚を買い足すのではなく、薄いものを重ねる。
トップス|秋は長袖シャツが主役になる
夏はTシャツが主役だった。秋になると、Tシャツは一番下に着るインナーに役割が変わる。だから選ぶ基準も変わってくる。見た目より、汗を吸って型崩れしないことのほうが大事になる。
③ ネルシャツ|秋の定番、そしてベストの相方その2

秋のシャツと言われて最初に浮かぶのがネルシャツだと思う。起毛しているぶん1枚でも暖かく、それでいてシャツなので前を開けて温度調整もできる。
この記事で推したいのはベストの下に着る使い方だ。白シャンブレーの項目でウォバッシュベストとの相性を書いたが、ネルシャツを合わせるとまったく別の顔になる。
柄の上に柄を重ねるときの考え方
チェックのシャツに、ストライプのベスト。文字にすると失敗しそうだが、実際にはこれが成立する。条件は色数を増やさないことだ。
ベストのインディゴと、ネルシャツのチェックに入っている紺。この2つが同じ系統でつながっていれば、柄が2つあっても全体は締まって見える。逆に、まったく関係ない色を足すと途端に散らかる。
足元を黒いエンジニアブーツ、ボトムスを濃いデニムにすると、全身が紺と黒でまとまる。エンジニアブーツの記事で組んでいるのがこの形だ。
バイクで着るときの注意
ひとつだけ弱点がある。ネルは風を通す。生地が起毛していて暖かく感じるが、走行風はそのまま抜けてくる。だからネルシャツ1枚で走ると想像より寒い。上に何か重ねる前提のシャツだと思ったほうがいい。
そこがベストと組ませる理由でもある。ネルの暖かさとベストの防風で、役割がきれいに分かれる。
④ バズリクソンズ|ホワイトシャンブレー ワークシャツ(BR25996)
ベストの下に着ているのがこれ。2025年8月に買って、ちょうど1年着た。
元ネタがはっきりしているのがバズリクソンズの良さで、これは1930年代からアメリカ海軍で使われていた汎用シャツが下敷きになっている。再現しているのは1950年代のモデルだ。元が軍の作業着なので、洗って着倒す前提で作られている。
スペックと実寸
| 品番 | BR25996 |
| 価格 | 16,280円(税込) |
| カラー | 105) OFF WHITE |
| 俺のサイズ | L(首表記 16-16 1/2) |
| 公式実寸(L) | 肩幅48.0 / 身幅55.0 / 着丈73.5 / 袖丈63.0(cm) |
| 仕様 | 裾両脇のガセット・衿スタンド・分割型前立て |
先に大事なことを書いておく。これは真っ白ではない。公式のカラー名も「OFF WHITE」で、実物は少し黄みを含んだ生成りだ。純白のシャツを探している人が買うと、写真とのギャップを感じると思う。
ただ、この生成りがウォバッシュのインディゴと合わせたときにちょうどいい。真っ白だと対比が強すぎて、上下が分離して見える。
サイズ選びと縮み
170cm・70kgでLを選んだ。体格だけならMでも入るが、下にTシャツを着て上にベストを重ねる前提だとMではつっぱる。重ね着で使うなら1サイズ上げるのが正解だ。
そして洗濯後の縮み。新品のときに採寸してあるので、実測で何センチ動いたかを近日中に単体レビューとして別記事で出す。この手のシャツで一番気になるところだと思うからだ。
正直に言うと
白い服でバイクに乗る以上、汚れは覚悟がいる。俺のショベルはオープンプライマリーなので、ミッションオイルが飛ぶこともある。それでも着ているのは、汚れも含めて味になる服だと思っているからだ。神経質な人には向かない。
⑤ プロクラブ|ヘビーウェイト 長袖クルーネック

10月に入ったらこれに切り替える。秋のベースレイヤーとして一番使っている。
プロクラブのヘビーウェイトは、とにかく生地が厚い。安いTシャツにありがちな「洗ったら透ける・首が伸びる」がほぼ無い。1枚でも様になるし、ベストの下に着ても頼りない感じにならない。
値段を考えると異常なコスパだ。ヴィンテージレプリカの1万円台のシャツと同じ日に着ても、下に隠れていれば分からない。見えない場所にこそ安くて丈夫なものをという考え方に、この長袖はぴったり合う。
サイズ感の詳しい話や、洗濯での縮み方はプロクラブ ヘビーウェイト長袖のレビューにまとめた。プロクラブは全体的に大きめなので、普段のサイズより下げる人もいる。
⑥ チャンピオン|T1011 七分袖ラグラン(Made in USA)

2018年に買ったものを、今も現役で着ている。8年目だ。
七分袖という丈が秋に本当にちょうどいい。長袖だと日中は暑いが、半袖だと朝夕が寒い。その中間が七分で、暑くなっても腕まくりの必要すらない。ラグランスリーブなので肩まわりも動かしやすく、ハンドルを握る姿勢で突っ張らない。
実寸(Lサイズ・洗濯後)
| 項目 | 実寸 |
|---|---|
| 着丈 | 69cm |
| 身幅 | 58cm |
| 裄丈(首中心〜袖口) | 70cm |
| 袖丈(付け根〜) | 61cm |
| 袖口 | 13cm |
ひとつ注意がある。T1011は2025年からサイズ表記が変わった。旧モデルは表記が1つだけだったが、新しいグローバル企画のものはUSサイズがメインで4カ国の換算が併記されている。US「S」が日本の「M」に当たるので、ネットで買うときは表記がどちらか確認しないと1サイズずれる。
8年着た生地の変化はT1011の経年変化レビューに、プロクラブとの違いは比較記事に書いた。
⑦ プロクラブ|ヘビーウェイト 無地Tシャツ(インナー用)

9月中はまだこれで足りる日もある。10月以降はベースレイヤーとして長袖の下、あるいはシャツの下に着る。
秋にインナーとして着るなら、薄いTシャツより厚いTシャツのほうがいい。理由は汗だ。秋は走ると寒いのに、信号待ちや休憩で止まると汗をかく。その汗が走り出したときに冷える。薄手だと汗が張り付いて一気に体温を奪われるが、生地に厚みがあると多少ましになる。
プロクラブの無地Tは別記事で詳しくレビューしている。サイズ感は全体的に大きめだ。
⑧ プロクラブ|5.7oz タンクトップ(9月頭までの保険)

9月の頭はまだ夏だ。日中に30℃近くまで上がる日もある。
そういう日は、一番下をタンクトップにして長袖シャツを重ねる。腕は覆われるので日差しと風から守られるし、胴体は蒸れない。半袖Tシャツを下に着るより涼しく、シャツ1枚より安心という中間の選択肢になる。
サイズ感はタンクトップ3パックのレビューに書いた。3枚組なので1枚あたりが安く、インナー用途なら十分すぎる。
パンツ|秋は年間で一番自由が利く
夏は暑さで、冬は寒さで選択肢が狭まる。秋はどれを穿いても成立する唯一の季節だ。上半身で重ね着の調整をしている以上、下は好みで選んでいい。
ただしバイクに乗る以上、共通の条件はある。股下と膝まわりに余裕があること、生地が薄すぎないこと。跨がった瞬間に膝が突っ張るパンツは、1時間走ると確実に疲れる。選び方の考え方はバイカー向けパンツのまとめに書いた。
あたたかさの順番は、穿き比べるとはっきり分かれる。俺の体感ではこの並びだ。
| パンツ | 生地 | 体感のあたたかさ |
|---|---|---|
| リアルマッコイズ ベイカーパンツ | コットン100% サテン(肉厚) | いちばんあたたかい |
| AT-DIRTY ワーカーズパンツ | コットン100% 10oz ヒッコリー(泥染) | いちばんあたたかい |
| リーバイス 37501 | コットン100% 約12.7oz セルビッチデニム | いちばんあたたかい |
| ディッキーズ 874 | 8.5oz TCツイル | 中間 |
| Red Kap PT50 / PT20 | 7.5oz TCツイル(2本とも同じ生地) | いちばん涼しい |
ここで勘違いしやすいのが、「ジーンカット=厚手」ではないということ。細身のPT50は見た目こそジーンズっぽいが、生地は874より薄い。9月はPT20かPT50、冷えてきたら874、朝が冷え込むようになったら綿100%の3本(ベイカー・ヒッコリー・デニム)。この順で上げていけば外さない。
⑨ リアルマッコイズ|ベイカーパンツ(OG107)

秋にいちばん穿いているパンツ。オリーブという色が、秋の景色にやたら合う。枯れ始めた草木と同じ色味だからだと思う。
OG107はアメリカ軍の作業用パンツが元で、ワークウェアの中でもかなり武骨な部類だ。ウォバッシュのベストと合わせると全身がワーク&ミリタリーで揃う。ベイカーパンツの記事では、まさにこの組み合わせをコーデ例として出している。
作りとしては、ワタリに余裕があってストレートに落ちるシルエット。跨がっても膝が突っ張らない。1年穿いた経年変化も同じ記事にまとめてある。
⑩ AT-DIRTY|WORKERS PANTS(B.HICKORY)

秋の景色にいちばん色が合うパンツがこれだ。泥染めのブラウンヒッコリーで、枯れ始めた草木や乾いたアスファルトに、そのまま溶ける。オリーブのベイカーが「秋の草」なら、こっちは「秋の土」だ。
そしてアットダーティを象徴する1本でもある。よそのショップで着ていると「それアットダーティのヒッコリーでしょ」と名指しで当てられるくらいには定番だ。理由はブランドの成り立ちにある。公式によると、NO name! は2011年の創業と同時に第一号として作ったのがこのワークパンツで、そこから"ATD Workers"シリーズとして約10年、毎年ディテールと生地のオンスを変えながら続いてきた。ブランドの背骨みたいなモデルということだ。
俺のは2021年のニューオーダーチョッパーショーの物販で買ったLサイズで、かれこれ5年穿いている。ジャストではなく、ゆとりを持たせたルーズな穿き方だ。AT-DIRTYは毎年ニューオーダーチョッパーショーに出店しているので、実物を見てから決めたい人はイベントで手に取るのが早い。会場の様子はレポートに書いた。
生地は10オンスのヒッコリーとデニムに泥染めをかけたもの。綿100%で、あたたかさの体感はベイカーパンツと同じ。上の表でいちばん上のグループに入る。
ただ、バイク乗りにとって効くのは色でも生地でもなく可動域だ。上の写真はショベルのキック始動の瞬間で、足を腰の高さまで上げている。この角度で膝も股も突っ張らない。キックしかない車体に乗るなら、ここは値段以上に効く場所だ。ちなみに足元はVANSのオールドスクールで、フラットソールはキックペダルの踏み面を掴みやすい。
作りも見どころがある。MADE IN JAPAN(岡山)で、ウエストの帯は地縫い段差付け。表と裏を2回に分けて縫う、手間のかかるトラウザーの手法だ。裾はチェーンステッチの二重線。製品洗い済みなので、下ろしてすぐ穿ける。
公式サイズ表(現行モデル)
| サイズ | ウエスト | レングス | 股上 | ワタリ幅 | 裾幅 |
|---|---|---|---|---|---|
| S | 74cm(約29インチ) | 81cm | 31cm | 33cm | 24cm |
| M | 80cm(約31インチ) | 82cm | 32cm | 34cm | 25cm |
| L | 87cm(約34インチ) | 83cm | 33cm | 35cm | 26cm |
| XL | 96cm(約38インチ) | 84cm | 34cm | 36cm | 27cm |
買うときの注意をひとつ。公式が「毎年微妙なディテール変更や生地のオンスの変更を繰り返してきた」とはっきり書いている。つまり年式で細部が違う。同じワーカーズパンツでも、買う年のスペックは自分で確認してほしい。
⑪ リーバイス|37501(LVC 1937年モデル 501XX 復刻)

秋はデニムがいちばん気持ちいい季節だ。夏は暑くて穿けなかった厚みが、10月に入るとちょうど良くなる。
俺が穿いているのはリーバイスの37501。LEVI'S VINTAGE CLOTHING(LVC)が出している1937年モデル 501XXの復刻で、品番の頭の「37」がそのまま1937年を指している。
この年式が面白い。サスペンダーからベルトへの移行期にあたる年で、37501は背中にシンチバックが残っているのに、ベルトループも付いている。今の感覚だとどっちつかずに見えるが、これが当時のリアルだ。移り変わりの途中がそのまま製品になっている。
37501のディテール
| 部位 | 仕様 |
|---|---|
| シンチバック | 背面に針刺しのシンチバック。この時代までの仕様 |
| ベルトループ | あり。サスペンダーボタンは前身モデルから廃止された |
| 隠しリベット | バックポケット裏に初採用。家具などを傷つけないため |
| 赤タブ | 1936年に登場した片面「E」のビッグE |
| 股リベット | 1937年当時特有のクロッチリベット付き |
| 生地 | 約12.7オンスのセルビッチ(赤耳)デニム |
綿100%で、あたたかさはベイカーパンツと同等。主にリジッド(未洗い)で売られているモデルで、写真のは穿き込んで色が落ちた状態だ。買うなら洗って縮む前提のサイズ選びが要る。ちなみに俺のは36インチ。ジャストの34より上げて、少しルーズに穿いている。
バイクの上での話をすると、まず股上が深いのがいい。跨がって前傾しても腰が出ないので、背中から冷えない。秋以降はこれがそのまま快適さになる。そして太めのストレートなので、エンジニアブーツに被せても裾がきれいに落ちる。上の写真がそれで、ブーツとの合わせ方はエンジニアブーツの記事に4パターン書いた。
⑫ ディッキーズ|874 ワークパンツ

言わずと知れた定番。黒の874は何にでも合うので、上をウォバッシュや柄物で主張させたい日はこれを選ぶ。
874の良さは、生地がしっかりしている割に動きを邪魔しないところだ。ポリエステル混なので型崩れしにくく、洗ってもすぐ乾く。値段も安い。「汚れてもいいパンツ」として1本持っておくと、ガレージ作業からツーリングまで潰しが利く。
黒の874を穿き込んだ経年変化は874のレビューに書いた。黒は色落ちすると独特の表情が出る。
⑬ Red Kap|PT50 ワークパンツ(ジーンカット)

3年穿いたチャコールを愛用している。生地は7.5ozのTCツイルで、874(8.5oz)より薄くて軽い。細身のシルエットから厚手だと思われがちだが、実際は逆。秋の中でも出番が早い1本だ。
実寸(W34×L28・3年もの)
| 項目 | 実寸 |
|---|---|
| ウエスト | 42cm |
| 総丈 | 98cm |
| 股下 | 72cm |
| ワタリ(股下10cm下) | 29cm |
| 裾幅 | 23cm |
| 前股上 / 後股上 | 30cm / 36cm |
ジーンカットという名前の通り、ジーンズに近いシルエット。ワークパンツにありがちな寸胴感が少ない。裾はまつり縫いで処理されているので、裾上げするならシングルステッチにしないとほつれる。
詳しくはPT50の実寸レビューに。
⑭ Red Kap|PT20 ワークパンツ(ワイドシルエット)

PT50と同じレッドキャップで、生地も同じ7.5ozのTCツイル(ポリエステル65%・コットン35%)。違うのはシルエットだけだ。PT50がジーンカットの細身なのに対して、こちらはワイド。9月前半のまだ暑い時期は、この2本のどちらかを選ぶ。
スペックと実寸(W36×L28)
| 素材 | ポリエステル65% / コットン35% |
| 生産国 | MADE IN MEXICO |
| ジッパー | YKK |
| 実寸 | ウエスト46 / 総丈98 / 股下71.5 / ワタリ34 / 裾幅24 / 前股上30 / 後股上38(cm) |
ワタリが34cmあるので、PT50(29cm)と比べると明らかに太い。同じブランドでもシルエットが全然違うので、買う前に確認したほうがいい。両者の違いはPT20とPT50の比較記事で数字を並べて整理した。
単体のレビューはこちら。同じPT20で足元だけ3パターン変えたコーデ例も載せている。
足元|秋はブーツの季節に戻る

夏はスニーカーで通していても、涼しくなるとブーツに戻したくなる。見た目の理由もあるが、朝晩の冷えは足元から来るので実用的な理由も大きい。
サイズ選びの考え方|ブーツはジャスト、スニーカーは上げる
先に俺のサイズ選びの基準を書いておく。これを知らないと、この後の数字が矛盾して見えるからだ。
- ブーツはジャスト(875 = 26.5cm)→ 革は履き込むと足の形に馴染むから
- スニーカーは上げる(VANS = 28cm / CT70 = 27.5cm)→ ウィズが狭く、履いても広がらないから
同じ人間の足なのに1.5cmも違うのは、意図的にそうしている。革は伸びる、キャンバスは伸びない。それだけの話だ。
⑮ レッドウィング|875 アイリッシュセッター

秋の足元の本命。13年履いている。
この個体はタグに 09/12 と入っていて、2012年9月製造だと分かる。ロット番号は8531887、MADE IN USA。買った年ではなく作られた年月が分かるのがレッドウィングの面白いところだ。
| サイズ | US 8½ / UK 7½ / EUR 41.5 / 26.5cm |
| ウィズ | D |
| 製造 | 2012年9月(タグ 09/12) |
| 使用年数 | 13年 |
オロイジナルのブラウンは、秋の色とやたら相性がいい。枯れ葉やアースカラーの服に合わせると全体がまとまる。13年でソールは無交換で、そろそろ交換時期に来ている。
サイズ感と13年の育ち方は875の単体レビューに全部書いた。
⑯ レッドウィング|2268 エンジニアブーツ

バイクとの相性で言えば、875よりこちらが本命だ。
理由は3つある。紐が無いので脱ぎ履きが速いこと、足首まで覆われること、そして紐がペグやシフトに引っかからないこと。特に3つ目は地味に重要で、紐のあるブーツで走っていると、ほどけた紐が気になる瞬間がある。
丈が高いぶん、秋の朝晩の冷えにも強い。パンツの裾を中に入れれば、足首から風が入ってこない。
コーデでの使い方はエンジニアブーツの記事にまとめている。革の手入れはブーツ・グローブのメンテ記事に。秋のうちに手入れしておくと冬が楽だ。
⑰ VANS|オールドスクール(黒)

9月のまだ暑い時期はスニーカーで走る。3年履いた黒のオールドスクール、サイズはUS10 / 28cmだ。
これを履く理由がひとつある。俺のショベルはジョッキーシフト(手でシフトチェンジ・足でクラッチ操作)なので、左足でクラッチを踏み込む。このときソールが薄くてフラットなほど、踏み込み量が正確に掴める。厚いソールのブーツだと、どこまで踏んだかの感覚が鈍る。
逆に弱点もはっきりしている。雨で滑る。これは正直に書いておく。濡れたマンホールや白線の上では明確に頼りない。秋は雨が多い季節なので、天気を見て選ぶべきだ。
3年履いた感想はVANSオールドスクールのレビューに、CT70との使い分けは比較記事に書いた。
⑱ コンバース|チャックテイラー CT70

US9 / 27.5cm。VANSとはサイズが違うので混同しないでほしい。
面白いのは、タグを見るとUK表記はどちらも「9」で同じなのに、US表記は10と9でずれていることだ。US表記はブランドごとに基準が違うので、必ずcmで確認したほうがいい。この話はVANSとCT70の比較記事で実物のタグ写真を出して検証した。
秋にCT70を選ぶ理由はハイカットだ。くるぶしが隠れるだけで、朝晩の冷えがかなり違う。インソールが2層構造で取り外せるので、長時間履くならVANSより疲れにくい。
ただし雨で滑るのはCT70も同じだ。どちらが安全という差は、正直ほぼ無い。
頭まわり|半ヘルからジェットに戻す季節
夏は風を通したくて半ヘルを被っていたが、涼しくなると事情が変わる。顔に当たる風が「気持ちいい」から「痛い」に変わる境目が、だいたい10月だ。
⑲ オーシャンビートル|SHORTY4(ハーフヘルメット)

9月の頭まではこれを被る。俺の頭囲は59〜60cmで、SHORTY4はLサイズだ。
半ヘルの良さは視界と開放感。まだ暑い時期に、これ以上快適なものはない。逆に言えば涼しくなると弱点になる。詳しくはSHORTY4のレビューに書いた。
なお安全規格の取得状況については、購入前に各商品ページで自分の目で確認してほしい。「装飾用」として販売されているモデルもある。安全性を最優先するならフルフェイスを選ぶべきだというのは、正直に書いておく。
⑳ TT&CO|500TX(ジェットヘルメット)

10月に入ったらこれに切り替える。サイズはXL。
頬まで覆われるだけで、顔の冷え方がまるで違う。半ヘルで走ると、秋風は頬と顎を直撃する。1時間も走れば顔がこわばってくる。ジェットにするとそれが無くなる。シールドやバイザーを付ければさらに快適だ。
SHORTY4との具体的な違いは2つを比較した記事にまとめた。季節で被り分けるのが正解だというのが、両方持っている俺の結論だ。単体レビューはこちら。
㉑ TT&CO|スーパーマグナム(レザー)

8年使っている革のヘルメット。革は秋の空気に合うし、使い込むほど表情が出てくる。
これも革製品なので、ブーツと同じで手入れをすれば長く保つ。8年でどう育ったかはスーパーマグナムのレビューに書いた。
㉒ ニューエラ|59FIFTY

これはバイクに乗るときではなく、降りたあとのアイテムだ。俺のサイズは7 1/2。
ツーリング先でヘルメットを脱いだあと、髪が潰れているのをどうにかしたい。そういうときにキャップが1つあると助かる。タンクバッグやポケットに丸めて入れておけるのも良い。
サイズ選びとチョッパースタイルへの合わせ方はニューエラの記事に。
㉓ EVILACT|アイウェア

意外かもしれないが、秋はアイウェアの出番が増える。日が低くなるぶん、朝夕の西日・東日が真正面から目に入るからだ。夏の真上からの日差しより、秋の低い日差しのほうが走りにくい。
俺が使っているのはHENDERSONの調光レンズとMERKELのグリーンレンズ。特に調光は、日が落ちてくる秋の夕方に自動で色が薄くなるので便利だ。夏用のサングラスをそのまま使うと、日没後に暗すぎて危ない。
詳しくはEVILACTのアイウェアレビューに。
手元|10月下旬から一気に効いてくる
上半身をいくら重ね着しても、指先だけはどうにもならない。10月の下旬から、走行中に指の感覚が鈍る日が出てくる。体で最初に限界が来るのは手だ。
㉔ めちゃヒート|充電式 電熱インナーグローブ

4年使っている。秋の後半にいちばん効く投資がこれだ。
電熱グローブというと大げさな装備に聞こえるが、これはインナーなので、いつも使っている革グローブの下に仕込むだけでいい。見た目を変えずに済むのが最大の利点で、革のグローブにこだわっているチョッパー乗りにはここが刺さると思う。
効果は劇的だ。指先が痛くて何度も止まっていたのが、止まらずに走り切れるようになる。秋の終わりに走れる日数が単純に増えるという意味で、コストパフォーマンスは高い。
寒くなってから買うと売り切れていることがあるので、10月のうちに用意しておくことを勧める。詳しくは電熱インナーグローブのレビューに。
㉕ CACAZAN|ディアスキングローブ

アウター側のグローブ。ディアスキン(鹿革)は手に吸い付くような感触で、グリップの微妙な操作がしやすい。
革グローブは使い込むほど手の形に馴染むので、これも育てる装備のひとつだ。手入れの方法はブーツ・グローブのメンテ記事にまとめている。
首元・靴下|地味だが差が出るところ
最後に小物を2つ。どちらも安いのに、体感への効き方が値段に見合っていないという意味で、優先度は高い。
㉖ ハバハンク|バンダナ
夏は汗止めとして使っていたバンダナが、秋になると首元の風止めに役割を変える。
ジェットヘルメットにしても、顎から首にかけては開いている。ここから入る風が意外と体温を持っていく。バンダナを首に巻くだけでこれが止まる。数百円から千円台で買えるのに、効果は上着1枚ぶんに近い。
ネックウォーマーでもいいが、暑くなったとき外してポケットに入る薄さを考えるとバンダナのほうが取り回しがいい。チョッパーは荷物を置く場所が無いので、この差は大きい。
夏場の汗対策としての使い方はヘルメットの汗・蒸れ対策の記事に書いた。
㉗ HUF|ソックス

スニーカーからブーツに替えると、靴下も見直したほうがいい。
理由は2つ。ひとつは丈で、ブーツはくるぶし丈だと履き口が直接肌に当たって痛い。もうひとつは厚みで、革のブーツは中で足が滑ると靴擦れになる。ある程度厚みのある靴下を履いたほうが、結果的に快適だ。
HUFは柄物が多いので、ブーツとパンツの間からちらっと見えたときに効く。全身がアースカラーで地味になりがちな秋のコーデで、足元にだけ差し色を入れられるのが良い。
秋のチョッパー乗りファッション よくある質問
Q. 秋はいつから長袖に切り替えますか?
気温そのものより「朝晩の冷え込み」で判断しています。日中が25℃あっても、朝夕が18℃を切ると走行風で確実に冷えます。半袖で出て上着を持つより、最初から長袖+ベストのほうが荷物になりません。
Q. ジャケットとベスト、どちらを買うべきですか?
秋ならベストを勧めます。ジャケットは暖かい代わりに、暑くなったとき脱いで持ち歩くことになります。カウルもトップケースも無いチョッパーでは、脱いだ上着の置き場が本当に困る。ベストなら脱いでもかさばりません。真冬に走る人はジャケットが必要ですが、それは別の話です。
Q. 革ジャンは着ないんですか?
今は持っていません。以前SR500のカフェレーサーに乗っていた頃は革ジャンを着ていて、あのスタイルにはかっこよく決まっていました。ただ、ハーレーのチョッパーに合わせると俺には少しハードコアになりすぎる気がして、手放しました。あとは単純に値段です。良い革ジャンは気軽に買える金額ではないので、買い直す予定も今のところありません。SRのようなカフェレーサーには本当によく似合うので、そこはスタイル次第だと思います。
Q. 防寒はどこから手を付けるべきですか?
順番は「胴 → 手 → 首 → 足」です。胴はベストで止まります。次に限界が来るのが指先で、ここは電熱インナーグローブが効きます。首はバンダナやネックウォーマーで十分。足はブーツにしていれば秋のうちは困りません。いきなり全部揃える必要はないので、この順に足していくのが無駄がないです。
Q. 秋のツーリングで持っていくべきものは?
ベストに加えて薄いバンダナを1枚。首に巻くだけで体感が変わりますし、かさばりません。あとは日没が早いので、暗くなっても使えるアイウェア(調光か、クリアに替えられるもの)。夏用の濃いサングラスのままだと、日が落ちてから危険です。
Q. 真冬はどうしているんですか?
正直に言うと、俺のショベルは冬は冬眠させています。キック始動でカウルも無い車体なので、真冬に走るのは現実的ではありません。だからこの記事は秋に絞って書いています。冬装備の話を期待して来た人には申し訳ないですが、乗っていない季節の装備を語っても意味がないので。
冬眠中のバッテリー管理はオプティメイト6に任せています。春先の点検手順は春のメンテナンス記事に。
まとめ|秋は「薄い2枚」で決まる
- 厚い1枚より薄い2枚。脱いだ上着の置き場が無いチョッパーでは特に効く
- ベースはヘビーウェイトの無地、ミドルは長袖シャツ、外はベスト。この3枚で9〜11月を乗り切れる
- 寒さ対策の順番は胴 → 手 → 首 → 足。いきなり全部揃える必要はない
- 足元はブーツに戻す。ブーツはジャスト、スニーカーは上げるのがサイズ選びの基準
- ヘルメットは半ヘルからジェットへ。頬が覆われるだけで顔の冷えが変わる
- 10月下旬からは電熱インナーグローブ。走れる日数が増える
- 11月に入ったらベストの上にコーチジャケット。薄いものを重ねる考え方は3枚目まで同じ
秋は走れる時間が短い。装備で迷って出そびれるのがいちばんもったいないので、この記事がそのまま買い物リストとして使えれば嬉しい。
この記事は秋のアイテムが増えるたびに更新していく。今シーズン新しく試したものがあれば、随時ここに足していく予定だ。






















