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【徹底解説】33.4mmフォークとハンバーガードラムブレーキのカスタム事例|ショベルカスタム

ずっと憧れていた33.4mmフロントフォークに交換しました。 この機会にフロント周りを一式変更。見た目・性能ともに大幅に向上しました。

今回のカスタムポイントはこちら!

33.4mmフォークとハンバーガードラム、ベイツヘッドライトを装着したショベルチョッパーの全体画像
33.4mmフォーク、ハンバーガードラム、ベイツヘッドライトなどを装着したショベルチョッパーの全体写真。車体のナロー感とヘッドライト位置の絶妙さが際立つ。
  • 33.4mmフロントフォーク(後期)
  • ハンバーガードラムブレーキ
  • 21インチから19インチリムへ変更
  • ベイツのサイドマウントライト
  • XLH純正の分割ハンドル

それぞれ詳しく解説していきます。

33.4mmフロントフォーク(後期)に交換|4インチオーバーの選択理由

3.4mmフロントフォークを装着したショベルヘッドチョッパーのフロントビュー
ナローでシャープな印象を際立たせる33.4mmフォーク装着車両の正面からのショット。

今回のカスタムのメインです。このフロントフォークを入れる為にフロント周りを全て交換しました。

元々数が少なく、高額のビンテージパーツだった為なかなか踏み切れませんでした。

オークションを眺めていても分かる通り、年月が重なるごとに値段が上がって行き、このままでは夢で終わると思い手に入れました。

お世話になっているショップの在庫から譲っていただきました。残り2本との事。

特に後期型の33.4はオイルシールを入れれるため、フォークブーツが必須ではありません。

全くオイル漏れしない訳ではありませんがインナーに滲む程度です。ブーツ無しのスッキリとしたスタイルを維持出来ます。

 

チョッパーに仕上げたいのでこれはマストでした。

アウターとインナーチューブの細さがあまり変わらず、とても華奢な、細い足を再現できます。

これがこのフロントフォーク最大の魅力です。

現行品ではこの細さでは絶対に販売されません。

元々、この33.4mmフロントフォークが使われていた車両は

  • ハーレーダビッドソン Kモデル:1954年から1956年のモデル
  • ハーレーダビッドソン XL(スポーツスターシリーズ):1957年から1972年までのモデル
  • ハーレーダビッドソン FX(スーパーグライドシリーズ):1971年から1972年までのモデル

上記の3種になっています。K、アイアン、ショベルのFXのみです。

年代も1954年から1972年とかなり古く、一番新しい物でも50年以上前のパーツです。

現在でも使える物はどんどんと少なくなっており、しっかりとした目利きをしないとゴミを掴まされる事の多いものなのでプロにお任せしました。

しっかりとオーバーホールも行いました。

インナーダンパーはオイルラインがズタズタになって使用不可のため交換し、

オイルドレンボルトやシールも新品を入れています。

 

インナーチューブは4インチオーバーと8インチオーバーがストックであったので選べたのですが、

相談した結果、今回は4インチオーバーを選択しました。

8インチオーバーもカッコいいのですが剛性がやはり気になります。

ねじれが出てくるのでスタビライザーが必要になる事を聞き、

今回は大人なロングフォーク。4インチオーバーにしました。

結果は大満足です。フロント周りが見た目的にも、物理的にも軽くなり軽快感が以前と比べて大幅にアップしています。

気軽に乗りやすくなり、「もっともっと走りたい」とモチベーションが上がった事が自分でも驚きです。

乗りやすい車両って大事ですね。改めて今回のカスタムで実感しました。

 

今回出費を抑えるためトップブリッジやトリプルツリー、アクスルシャフトはオリジナルではありません。

Colony製やV-Twin製などを使用しています。

【実測データあり】33.4mmフォークの細さは“ナローなチョッパー”の要

チョッパーにおいて、スリムさは美学。その象徴とも言えるのが、70sスタイルに欠かせない「33.4mmフロントフォーク」です。

とはいえ、“33.4”という数字だけでその細さを実感するのは難しい。
そこで今回は、実車を使ってノギスで実測し、インナー・アウター両方の具体的なサイズを掲載しました。

📏【インナーチューブ径】33.4mm:この細さがチョッパーの“線の美しさ”をつくる

33.4mmフロントフォークのインナーチューブ径をノギスで測定している写真
インナーチューブの実測値は33.4mm。ビンテージハーレーらしい細身のフォーク。

インナーチューブは実測で33.4mm
現行ハーレーのフォーク径(39mm〜49mm)と比べて一回りも二回りも細いため、ラインの細さがそのまま車体全体の印象を引き締めます

クラシックなだけでなく、無駄を削ぎ落としたナローなチョッパー作りにおいては、この細さこそが最大の武器です。

【アウターチューブ径】41.0mm:フレームとの“なじみ”が段違い

アウターチューブの外径をノギスで測定している画像(実測41mm)
アウターチューブ(ボトムケース)の外径は41mm。見た目よりしっかりした作り。

ボトムケース(アウターチューブ)は実測41.0mm
このスリムさがベイツライト、19インチホイール、ドラムブレーキといったチョッパー向けのナロー系パーツとの一体感を生みます。

【ダストシール部の最大径】47.4mm:フォークブーツやフェンダー選びの参考に

フォークのシール部分(ダストカバー部)をノギスで測定している画像(47.4mm)
ダストシール部は最大で47.4mmと、インナー径と境目になる部分の太さ。

シール部分の一番太いところは47.4mm
見た目を損なわないためにも、フォークカバーやフェンダーとのクリアランスを考える際の重要な指標になります。
後期型はシールが注入されているのでフォークオイルはほとんど漏れません。フォークカバーなしのスタイルが一番かっこいいでしょう。

まとめ:この334フォークを選ぶ意味

33.4mmフロントフォークを車体に装着した状態で撮影した全体写真
33.4mmフォークの細さが際立つ全体写真。ナローなフロントエンドと、チョッパーらしい無駄を削ぎ落としたスタイルが特徴。

現代の太くて剛性重視なフォークとは真逆。あえて33.4mmを選ぶ理由は、ただのレトロ感ではなく、「ナローなチョッパーらしさを極める」という設計思想にあります。
そして、その細さをきちんと数値として示す一次情報としてこの記事が誰かの参考になれば嬉しいです。

ハンバーガードラムブレーキ&19インチホイールで性能UP

ハンバーガードラムブレーキを右側から撮影したディテールショット
クラシックな造形が魅力のハンバーガードラム。右側から覗くこの視点から、その独特の丸みやフィンの造形美が際立つ。
ハンバーガードラムブレーキ右側にあるパッキングプレートのディテール
右側に取り付けられたパッキングプレートがしっかり確認できる、ハンバーガードラムブレーキのディテールショット。
ハンバーガードラムブレーキ左側の外観、シンプルな構造
ブレーキレバーやアーム類のない、シンプルな構造のハンバーガードラム左側。ドラム本体の質感やリムとのバランスが分かる。

33.4mmフロントフォークと言えばハンバーガードラムブレーキです。同じくハーレー純正採用されていたブレーキです。

このセットアップをハーレーに入れてカッコよくならない車両は無いと言われるほどの黄金のスタイルです。

 

今回、フロント一式を交換しようと思ったきっかけがこちらのブレーキでした。

お世話になっているショップに、パーツ屋さんからの依頼でリペア修理のハンバーガードラムが9個、手元にあると。

9個の中から好きな個体を選べるよって事で購入に踏み切りました。

 

元々フロントブレーキはミニドラムを入れていましたがブレーキ性能が悪く、不具合や破損が何度か起こっていた為ストレスに感じていました。

 

見た目のかっこよさも大事ですがバイクは快適に乗れる事が一番です。ちょっとしたストレスで乗らなくなるのが勿体無いですからね。

さらにハンバーガードラムなら見た目もかっこいいです。ビンテージで値段が高いって所だけがネックになっていたのでいい機会だったと思っています。

 

 

一からスポークを張る為、ホイールサイズも変更しました。大きさは19インチです。こちらも拘りがあります。

フロントホイールのサイズを小さくする事によって全体を見た時、フロントフォークが長く見える効果があります。

またハンバーガードラムが採用されていたショベルのFXでは19インチが純正サイズになります。

チョッパーな車両に仕上げつつ、ショベルの面影を随所に残したい、敬意を表すのが俺の拘りポイントです。

 

タイヤはエイボンのスピードマスターをチョイス。

定番の縦溝タイヤですね。イギリス製のタイヤです。

当時物ベイツのヘッドライトKD869、サイドマウント

ベイツヘッドライトを装着したショベルヘッドチョッパーを右上から撮影
ベイツ製ヘッドライトを実車に装着した様子。配線処理や取り付け角度など、細部の参考にもなる。

以前はベイツタイプのボトムマウントを使用していましたが変更です。

今回は頑張って本物のベイツを入れました。

33.4にはサイドマウントが一番かっこよく決まり、ライトのポジションがバッチリです。

ベイツ製KD869ヘッドライト本体のビンテージパーツ
ベイツ製の本物ヘッドライトKD869。スチールボディ特有の質感とビンテージならではの雰囲気が魅力。
ベイツKD869ヘッドライトの裏側と配線部
ベイツ本物ヘッドライトの裏面。ベークライト製端子やシールドビームの接続部も確認できる。
ベイツKD869ヘッドライトを右側から撮影した画像
サイドマウント仕様のベイツ本物ヘッドライト。右側のマウントステーやリムの形状が確認できる。
ベイツKD869ヘッドライトを左側から撮影した画像
左側から見たベイツ本物ヘッドライト。マウントステーの取り付け角度やビンテージの質感が伝わる一枚。

当時物、本当のやれやれなライトもいくつかストックがある中から選びました。

デッドストックの新品から、さらにボロい物まで7種類ほど選択肢がありましたが車両の雰囲気と合わしてこちらを選択。

今回選んだベイツライトのみ、ステッカーが上下反対に貼られていましたが仕様ですかね。昔はいい加減な物です。

リペア修理も行いました。

配線部分のベークライトが朽ちていた為交換し、シールドビームも新品に交換。固定する為のフレームも歪んでいた為調整しています。

 

サイドマウントステーは本当はベイツの物を使いたかったのですが物がなかった為今回は断念しました。

使用したのは古いビンテージパーツですが詳細は分かりません。メイドインジャパンの刻印があります。

XLH純正分割ハンドルでクラシックな操作感

XLH純正分割ハンドルを上から見たショベルヘッドのカスタムハンドル周り
純正XLHスタイルの分割ハンドルをインナースロットル仕様で装着。クラシックな雰囲気とスッキリした配線処理が特徴。
分割ハンドル左側の操作スイッチ|ハイロー切替とホーンボタン付き
ハイロー切替とホーンボタンを備えた左側スイッチ。ビンテージ感を保ちつつ実用性も確保。

アイアンショベルの純正ハンドルです。こちらも33.4フォークと年代と車種を合わし、あえての純正ハンドルを選択しました。

これは左右でハンドルが2分割されており、真ん中のライザーで挟んでいる仕組みになります。

ただ結構古いものになるためバカ締めして使えない物や、曲がっているハンドルが流通しているので購入の際は気をつけてください。

分割ハンドルは中へ配線を通すことがとても簡単にでき、ハンドル周りをすっきりとさせることができます。

配線と同じく、アクセルワイヤーもハンドル中通ししています。いわゆるインナースロットルです。

この年代は純正でインナースロットルになっていました。

ただ当時のインナースロットルはアクセルを開けた状態で手を離してもシュパっと勝手に戻りません。

しっかりアクセルを戻してあげないとずっと煽っている状態になります。

当時はアクセルワイヤーを使用しておらず、硬いピアノ線でキャブを押し引きしていたようです。

 

全て手動で開閉する必要がありますので初めは違和感ありましたね。

ただ慣れるとすごく便利です。

オートクルーズ的な使い方ができるので腕の痺れや疲れが軽減でき、長距離クルーズにはもってこいです。

 

今回カスタムをして一番気に入っているポイントがハンドル周りのすっきり感です。

ドラムブレーキのケーブルの取り回し、クランプミラーの取り付けがパズル的で美しい。

インナースロットルによってスロットルホルダーとアクセルワイヤーが見えなくなりさらにすっきり。

さらに細い33.4フォークによりフロントの軽快感がアップしています。

 

フロントに合わせてリアもすっきりさせたいよくが出てきました。これはまた次回ですね。

カスタム費用の内訳

費用見積もり

今回のカスタム費用は合計72万2000円でした。

項目費用
33.4mmフロントフォーク一式268,000円
フロントタイヤ&ブレーキ関連212,000円
ハンドル周り135,000円
ヘッドライト周り107,000円

上記はパーツ代、リペア代、工賃全て込みの価格です。

 

めちゃくちゃ頑張ったな俺、また一生懸命働きます!

ヤフオクで集めて自分でカスタムすれば値段だけを見れば安く済むかもしれません。

ただ昔のパーツを使えば使うほど、簡単に事は進みません。

細かいところで手直しの連続です。

頑張ってお金貯めてプロに任せましょう。最終的には一番安く済みますよ。

まとめ|フロント周りをカスタムするとここまで変わる!

33.4mmフォークとハンバーガードラム、ベイツヘッドライトを装着したショベルチョッパーの全体画像
33.4mmフォーク、ハンバーガードラム、ベイツヘッドライトなどを装着したショベルチョッパーの全体写真。車体のナロー感とヘッドライト位置の絶妙さが際立つ。

フロント周り一式全てをカスタム交換しました。

今回のカスタム費用は合計722000円かかり、車両を預けていたのは2週間ほどで完成しました。

見た目が一新され細いフォーク、すっきりとしたハンドル周り、かっこいいシルエットを手にすることが出来ました。

結果は大満足の仕上がりです。

ビンテージパーツを多数使うことにより、金額は相当高くなりましたが古くていい物はどんどん数が少なくなっています。

人気パーツが多いため今後も取り合い、価格高騰は間違いないです。

欲しいな、かっこいいなって思っているのなら早めに行動することをお勧めします。

何年か後では手がつけられない値段になっているかもしれませんよ?

今回は俺のカスタムを参考にしていただき、チョッパー乗りのあなたの背中を一押ししたいと企んでいます。

一緒にカスタムライフを楽しみましょう!

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